桑原大志が見つめる先 ~防府競輪場~

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桑原大志
強烈ブロックで別線を止めて最終日に白星を挙げた桑原選手
後輩の成長を感じながら自らを奮い立たせる

 11月3日に最終日を迎えた防府競輪開設72周年記念『周防国府杯争奪戦』の9レースで地元の桑原大志(山口・80期)が気迫溢れる走りで見事に勝利。ファンの声援を力に変えて準決敗退の悔しさを結果で晴らした。
 「一周くらいならもしかしたら(山田英明の先行も)あるかなって思っていましたけどド先行の蕗澤君もいたので。そうしたらまさかの2周でしたね。自在性の山田君が2周ですからね。気持ちが嬉しかったですね。〝防府競輪の桑原〟っていうプレッシャーがあったんですかね(笑)最後に格好を付けさせてもらいました。本当にありがたいですね」
 
 今年は地元から3名が決勝に進出。自らは2年連続での決勝進出が叶わなかったが、冷静に現状を見つめて進化を続ける。
 「今シリーズは同世代の選手とも色々話して、宮本(隼輔)君たち若い子たちとも話して。なんかこうしれっと〝世代交代〟してしまっているなって。あっでもこれはいいことなんですよ、本当に。僕みたいなオッサンがいつまでも上にいるっていうのも違うと思っているので。もっと後輩達が強くなって、何のために選手になったんだって考えていければと思っているので。でも自分もまだまだ頑張りますよ。引っ張る側から食らいつく側に代わっても一つずつ。まだもうちょっとだけ頑張りたいので応援をお願いします」
 
 決勝戦は清水裕友が大会4連覇の偉業達成はもちろん、地元3名でワンツースリーを決めたことに意味がある。バンクの外から見守っていた桑原にとっても最高の形でシリーズの締めくくりとなった。
 「いやー本当に嬉しいですね。しびれました。裕友はしっかりやってくれましたし、隼輔も頑張ってましたね。これからは一輝の成長が山口県の成長につながると思っているので。厳しいかもしれないですけど、一輝がバシッと仕事をしたところを今まで見たことはないですからね。今の競輪はタテ脚が大事ですけど、追い込みとしてそこはしっかりしていかないとって自分自身も思っているので。自分もまだまだ教えられることがありますね。そういう意味で最終日にいいレースを見せられたのかなって思っています」
  
 絶対的エース清水裕友を中心に盛り上がりを見せているが、若手もベテランも一緒になって切磋琢磨しながら競輪界をさらに盛り上げていく。
 

細川和輝記者

2021年11月3日 18時15分

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