野口裕史が強敵を破り準決勝に進出 ~立川競輪場~

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野口裕史
今節、唯一の逃げ切り連発で準決勝に進出
重走路を苦にしないパワーと度胸で逃げ切り連発

 1月5日(木)に立川競輪場で行われた開設71周年記念『鳳凰賞典レース』のシリーズ2日目9レースで野口裕史(111期・千葉)が新S班の新山響平を破る逃走劇を披露して同県の和田健太郎とワンツー決着。スピードの絶対値で優っている相手にも怯むことなく、スタイルを貫いて結果を出した。

 「(周回中の位置で)新山(響平)君が前だったら、残り2周で思い切り切って、中団だったらフタをしてと思ってました」と後ろ攻めを選択した野口は青板周回から早くも上昇し始めて、中団に構えていた新山響平にフタをして内に封じ込める。誘導員を降ろせる残り2周過ぎから迷うことなく一気に叩いて主導権取りに出た。
 「思ったより堀(兼壽)君が踏んでいたんでヤバいなと。(出切ったあとは)もう落とせないスピードだったので、そのままの勢いでいきました。3着までに入りたいって思ったら、絶対に勝てない。(最終)3コーナーまでハナを切っていたら、ラインの誰かが(勝ち)上がれるかなっていう気持ちでした」。
 ダッシュ鋭い新山の最終ホーム手前からの巻き返し。和田健太郎の再三のけん制も乗り越えて最終3コーナーでは横に並びかけられたが、必死の抵抗で合わせ切る。立川特有の長い直線でも失速することなく最後まで力強く踏み切った。
 「(自分の感触としては)重いのかあんまり回らない、その分、力が小出しになって最後まで踏めているっていうのもあると思います」。
 
 準決勝の相手は新田祐大と佐藤慎太郎のS班タッグに加え、まくりに威力ある北津留翼や自在に動ける森田優弥もいる激戦区に組み込まれたが、再び無欲の積極策で強敵を苦しめる。

 

細川和輝記者

2023年1月5日 18時44分

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