野口裕史が記念を完全優勝 ~西武園競輪場~

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野口裕史
優勝トロフィーを手に笑顔をこぼれる
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4番車の野口裕史が1着でゴール線を駆け抜けた
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有り余るパワーで副賞の米俵を軽々と担ぎ上げる
ハンマー投げ日本チャンピオンから競輪のトップ選手へ

 4月18日(日)に西武園競輪場で開設71周年記念「ゴールド・ウイング賞」の決勝戦が行われ、野口裕史(千葉・111期)が圧巻の逃げ切りで初のGⅢ制覇を完全優勝で成し遂げた。

 レースは町田太我が前受けで、中団に高橋晋也、後方に野口裕史の布陣。赤板前に高橋が上昇し先に誘導を切ってペースを緩めると、野口が打鐘前に叩いて出る。8番手に置かれた町田が叩き返しに出るが、野口が最終ホーム手前から一気にペースを上げると後退。2コーナー過ぎに村上義弘がまくり上げてその上を更に高橋も仕掛けるが岡村潤のけん制を受けて失速。最後まで懸命に踏み直した野口が力強く押し切った。

 レース終了後のインタビューでは「あの通りの展開を考えていました。すかさずいこうと思っていたし町田(太我)君の来るタイミングを遅らせてと思って。とりあえずバックだけは取ろうと思っていました。昨日はジャン前からフカシ過ぎたのでホーム手前でマックススピードになるように走りました。疲れが残っていて朝から重かったんですけど、レースに近づくにつれて風が吹いてきたので自分に向いてくれました。(優勝は)いまだに信じられないですね。まずは師匠(武井大介)に伝えたいですね。あとは家族ですけど和田(健太郎)さんの(グランプリ)優勝を見ているのでそこまで喜んでくれないかも(笑)」と冗談を交えながら喜びの声を聞かせてくれた。

 次走は5月4日から京王閣競輪場で行われる日本選手権競輪(ダービー)。最高の形で迎えることになるが「今回の走りでダービーにも自信が付きました。自転車もいい感じだし体調を整えていきたいですね。勝ち負けよりも内容にこだわって、ダービーでもバックを取れるような競走をしていきます」。ハンマー投げ日本チャンピオンから転身した異色のレーサーがG1の台風の目になることは間違いない。

及位然斗記者

2021年4月18日 16時32分

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