嘉永泰斗が特進目指す ~武雄ミッドナイト~

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嘉永泰斗
A級最強戦士が特進を目指す
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青柳靖起
地元で本格デビュー
チャレンジでは卒記チャンプの青柳靖起が本格デビュー

 20年後期最初のミッドナイトとなる武雄開催が7月2日に開幕する。1・2班・チャレンジ戦の9Rレース制。チャレンジでは新人がいきなりミッドナイト開催で本格デビューを果たす。
 1・2班戦は、九州に実力者が集中したが、前期はA級トップの競走得点を取り、この場所に特進を懸ける嘉永泰斗の機動力が抜けている。5月広島を211着、6月小倉、玉野は連続完全Vと勢いは加速するばかり。小倉の決勝は上がり10秒8の快速まくりで敵を切って捨て、玉野の初日特選では上がり10秒9を叩き出した。ここも同県の徳永哲人を連れて敵を一飲みにする。
 九州別線となりそうな山口敦也だが、完全優勝した4月のミッドナイト開催以来の地元戦は絶対に譲れない。同じまくり主体の組み立てでも、嘉永よりも位置取りに関してはしっかりしている強みを生かしたい。先まくりでどこまで対抗できるか。
 九州113期の両者を止められるなら、同期の薦田将伍、尾崎悠生。ともに積極性では上で、尾崎は6月前橋ミッドナイトでは逃げ切って初優勝を果たしたばかりだ。

 嘉永は、昨年2月に特班したが、夏場以降はアクシデント続き。6月に誘導員早期追い抜きのペナルティーで長期戦線離脱。さらに復帰直後の9月松戸で落車失格し、左鎖骨、左肋骨骨折でまたも1カ月余りの欠場を余儀なくされた上に、今年1月はあっせんが止まった。
 「12月武雄ミッドナイトあたりから調子が上がってきました。本当に去年は色々ありました。ヘルニアにもなって、6月に失格した後には手術もした。でも、やっと落ち着いたので、『今年こそ』の気持ちです。(1月の)あっせん停止中も練習は十分にできたし、感じ良く走れている」
 まだまだ不運は続き、先にS級で活躍している同期に追い付くべく、目標にしていたレインボーカップが開催中止になってしまった。だが、前期は堂々のA級の競走得点トップだった。
 “大分、落ち着いてレースできるようになった”と以前の長い距離を踏んでの勝負から図抜けたスピードを生かしたまくり主体のレースにチェンジしたのが今の戦績。レインボーで果たせなかったS級特進をここで決める。

 チャレンジ戦は、ここから本格デビューを果たす117期4人が注目を集めるが、中でも地元の青柳靖起にとっては負けられない一戦だ。養成所での在所成績は6位(早期卒業者を除く)ながら、卒業記念は完全V。養成所では3回目の記録会でゴールデンキャップを獲得し、T教場にも所属したようにスピード、ダッシュは抜けている。しかも、卒業後の練習で、“全体的にスピードは上がったと思います”なら楽しみしかない。5月小倉でのルーキーシリーズも112着と順当に実力を発揮した。決勝は上がり10秒6とS級上位レベルのスピードを見せた山口拳の後塵こそ拝したものの、自身の3日間の上がりタイムは11秒3、11秒2、11秒1。チャレンジに止まってるレベルの選手ではなく、デビュー戦3連勝、最速の特別昇班を目指す。

権田浩一記者

2020年7月2日 12時31分

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