初優勝目指す後藤悠 ~宇都宮ミッドナイト~

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後藤悠
昇級前に結果を出したい
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中村隆生
地元で強敵を迎え撃つ!!

 12月5日からの宇都宮ミッドナイトは、1・2班戦初優勝を目指す後藤悠に期待する。今期は11月弥彦ミッドナイトまでの10場所で準Vが4回。積極的に攻めるレースで敵を完封し、番手選手とラインで上位独占を果たしている。未だに優勝がないのは不思議だが、来期からS級への昇級も決まっているので、それまでに是が非でも優勝が欲しい所だろう。北の機動型では、磯島康祐も注目の存在。11月佐世保の決勝は、石井洋の番手から抜け出して今期3V目をゲットした。自力でも十分優勝を狙えるが、番手戦も大歓迎の姿勢。連係実績ある後藤の番手を回れるなら今度こそしっかりモノにしたい。援軍にも11月西武園でVの小笠原昭太や、三澤康人と信頼性の高いメンバーがそろっている。
 南関勢の軸となる高橋雅之は、10月青森から3場所連続でオール連対のVを達成。持ち前のキメ脚が冴えわたっている。今回は特班初戦の11月平塚を113着といきなり大器ぶりを発揮した鈴木陸来や、渡邉直弥を好リードして上位進出を目指す。
 関東勢は、山崎寛巳の一撃に警戒したい。レース運びは積極的で、小佐野文秀らのガードを受けて、すんなり駆けられる展開となれば面白い。

 後藤は115期のエリートで、チャレンジは6場所で卒業。特班初戦の昨年10月川崎で落車して右鎖骨を骨折し一頓挫あったが、今年に入ってからは高いレベルで成績をまとめていて1月からはS級に昇級する。国体でスプリント4位、チームスプリント2位などのアマ歴があり、ハイレベルなスプリント力を誇りながら、決まり手が多くが先行と先を見据えたレース姿勢が清々しい。“まだ末の甘さが気になります。出切ってからのペース配分ですね”と話すが、コンスタントに上がり11秒台で逃げ切る脚はもはやA級レベルではない。S級に上がるまで残すところあと2走。是が非でも1・2班戦初Vが欲しいところだ。ただ、今回連係が有力視される磯島とは7月青森ミッドナイトと決勝でも連携していて、この時はまくられてともに着外に沈む結果だった。今回はしっかりワンツーを決めることを優先した走りとなるか。

 チャレンジは、中村隆生、道場晃規の力比べ。この新人対決に寺沼伊織がどこまで食い込んでいけるかだ。本命は道場。ダッシュ力抜群で、カマシ、まくりを主戦法に白星を量産している。その道場に中村がどこまで対抗できるかが注目ポイントとなりそう。自転車の名門校出身ながら、養成所時代は力を発揮できず苦戦した中村だったが、デビュー後は順調で、V1、準V3回。常に優勝争いに加わっている。「脚的には地脚なのでこれからも先行をメインに戦っていきたいですね。練習は眞杉匠(113期)さんや隅田洋介(107期)さんとやらせてもらっている」。この言葉通り、単騎戦のハンデをはねのけて初優勝した9月松阪も思い切ったカマシ先行で堂々押し切ったものだった。地元戦は8月のミッドナイト開催以来。この時は現2班の坂本紘を逃がしての3番手まくりを決めたものの、後位を取り切った水森湧に差される悔しい準Vだった。道場、桜井大地の静岡軍団に力で真っ向勝負し、今度こそ地元Vを決めてみせる。

権田浩一記者

2020年12月5日 12時41分

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