松井宏佑がヤンググランプリ制覇 ~平塚競輪場~

photo-22558
松井宏佑
表彰式で賞金ボードを高らかに掲げる
photo-22559
松井宏佑
詰め寄る同期の宮本(隼輔)を力強く振り切った
天国の母親に捧げる地元ヤンググランプリ優勝

 令和2年12月29日(火)、平塚競輪場を舞台に『ヤンググランプリ2020』が行われた。113期の6名は今年がヤンググランプリに出られるラストチャンス。地元の松井宏佑(神奈川・113期)もそのうちの一人であった。昨年、立川で行われたヤンググランプリにも出場していた松井は1番人気に推されながらも3着(4着からの繰り上がり)。今年こそはと臨んだホームバンクでの大一番にすべてをかけて、豪快なまくりで見事に優勝を手にした。

 正攻法に構えた松井は、別線の動きを見ながら赤板過ぎから車を下げる。打鐘で切った坂井洋(栃木・115期)を叩いた小原佑太(青森・115期)が一気のカマシで主導権取り。松井は苦しくも昨年と同様に最終ホーム8番手に置かれる状況にも慌てることなく態勢を整えてチャンスをうかがう。軽快に逃げる北日本勢と3番手坂井との車間が大きく空いてしまい苦しい展開と思われた松井であったが、最終1センターから踏み込むと、車間を空けながら小原をリードした高橋晋也(福島・115期)を乗り越えてG線を突き抜けた。

 「どうなるか分からなかったので自分の得意パターンで前を取って引いていこうと。めちゃくちゃ冷静でした。優勝しかなかったので、有言実行できて良かった。めっちゃうれしいです。(この喜びは)家族に伝えたいですね。去年、母親がなくなったんですけど天国で応援していてくれていたと思うので」
 
 今年11月の競輪祭でG1初優参を果たすなど、来年はさらなる活躍が期待される松井。競技と競輪の両立を目指してまい進する。

 「オリンピック(出場)は難しいかもしれないですけど、ワールドカップや世界選で頑張りたい。去年はワールドカップで銅メダルを獲れたので。もっといい色を獲りたい。競輪は今年の競輪祭で初めてG1の決勝に乗れたので。SSを狙って頑張りたい。次は本物のグランプリへ。競輪界のトップレーサーとして走れるように。競輪界を引っ張っていけるように頑張ります」
  
 

 
 

細川和輝記者

2020年12月29日 18時39分

開催情報

ページトップへ