【速報】山田久徳が奈良記念を制す ~春日賞争覇戦~

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山田久徳
トロフィーと花束を手に笑顔で記念撮影
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ゴール線を一番で駆け抜ける8番車の山田久徳
通算2度目の記念V

 奈良競輪開設70周年記念『春日賞争覇戦』は、14日に決勝戦が行われた。稲毛健太(和歌山・97期)の先行に乗った山田久徳(京都・93期)が最後は自力でまくり出て優勝した。

 レースは、初手で3番手の位置を取った稲毛が埼玉勢の上昇を受けて7番手のインで松本貴治(愛媛・111期)と併走になる。外併走を嫌った松本が赤板で押さえると、その上を稲毛がすかさず叩きに出て先制。4番手を確保した松本が最終1センターからまくり出るが、それを察知した山田がバック手前から番手まくりで応戦。松本を合わせ切った山田がそのまま押し切り2017年の佐世保記念以来、4年ぶりのG3優勝を手にした。

 「近畿が別でやりにくさというよりは残念な気持ちでした。稲毛も(中井)俊亮もいつも前で頑張ってくれているので、それぞれの意思を尊重した形です。初日から(中井)俊亮も気持ちが入っていたし、準決勝と決勝は稲毛が頑張ってくれた。(松本に)フタをされて踏み合いになると思ったが、意外にもすんなり先行の展開になった。番手の技術が完成していなくて判断が難しかったですね。(松本の)スピードが良くて(番手から)出ていって正解だったのかな。結果論ですけど。ラインで崩れるよりはラインで誰かが勝てればと思った」と決勝戦を振り返った。

 「1回目の記念優勝は自力で、今回は積み重ねてきたものがあって(村上)博幸さんに番手を回してもらい獲れた優勝」と、1度目の記念優勝とはまた違う意味をもつ優勝を噛みしめた。「番手を回れることは嬉しいし、頼もしい後輩がいっぱいいる。何でもできるのが一番良い。自力になるときもけっこうあるし、最低限のことをやってラインで決めたい。番手を回るときもそう」とラインの前でも後ろでもライン決着を第一に考えている。「1月が欠場や落車でボロボロだったので、ここで優勝を獲れるとは思っていなかった。G1の決勝に乗るのが第一の目標なので博幸さんと藤木(裕)さんと練習してそこを目指したい」と今後の目標を語ってくれた。

 昨年の奈良記念は新型コロナウイルス感染症拡大防止を目的として、記念開催では初の無観客開催となり、車券の発売は電話・インターネット投票(民間投票サイト含む)のみが購入可能という状況の中で4日間の総売上は17億6353万9100円だった。今回は奈良競輪場内の滞留人数の上限を2,500名としたが、本場入場を行い、場外発売も、関東や南関東の一部競輪場などを除いて行われ、4日間の総売上は49億1725万4500円だった。

池端航一記者

2021年2月14日 16時34分

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