開設73周年記念『平安賞』が開幕 ~向日町競輪場~

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村上博幸
衰えぬ闘志と探求心で高いレベルで安定している
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山田久徳
2年ぶりの『平安賞』で気持ちも高ぶっている
並々ならぬ思いを胸に参戦する地元勢に注目

 8月31日(木)に向日町競輪場で開設73周年記念『平安賞』が幕を開ける。今シリーズはS班の脇本雄太と松浦悠士が欠場となり、同じくS班の佐藤慎太郎が追加参戦。地元勢は6名が参戦してシリーズを盛り上げる。村上博幸(86期・京都)は60、61周年大会を制しており、今シリーズに参戦する地元勢の中でただ一人『平安賞』を制したことがある実力者ではあるが、何年たっても色褪せない熱い想いを胸にシリーズに参戦する。
 
 「やっぱり僕たちにとって『平安賞』は特別なので。もちろんG1も大事ですけど、それ以上と言ってもおかしくないぐらいなんで。何年も走っていても特別な想いは変わらないですね。前回はナショナルの寺崎(浩平)君の強烈な踏み出しにも付け切れましたし、交わせているので。自身にもなりましたし、収穫もありました。前回に向けてというよりここに向けてやってきたことが出せたと思います。もうこの年で脚力が上がることはできないと思うんですけど、毎日競輪のことを考えながら向き合って。今の競輪に合わせてコンディショニングだったり、レース中の一瞬の判断だったりは良くすることができると思うので。7車のダッシュと9車のダッシュは違いますしね。そういう細かい部分にも対応できるようにと思ってやっているので。脇本(雄太)君の欠場は近畿勢にとって、京都勢にとって痛手ですけど、(山田)久徳たちもいますし気持ちを入れて。自分自身もしっかりと存在感を示していけるように」
 
 山田久徳(93期・京都)も『平安賞』に賭ける想いは負けていないだろう。岸和田F1で優勝した勢いそのままに参戦した前回のオールスター競輪は準決勝で敗れたが、2勝を含む4連対との活躍ぶり。確かな手応えをつかんでいる様子で、決勝進出を最低限のノルマを課す。
 「前回は着も良かったですし、思っていた以上に戦えたと思います。(番手回りや3番手回りなどもあり)難しさもありましたけど、最終日は負け戦ですけど、自力であのグレードを勝てたのは自信にもなりました。終わってからは調子を上げていくように調整してきました。(平安賞の優勝は)チャンスがあればとは思っているんで。でもまず決勝に乗らないとチャンスはないですし、最低限、そこまではしっかりいかないと」
 
 初日特選は先行力光る北井佑季やまくりに威力ある太田竜馬や坂井洋もいるが、レースの組み立ての巧さは山田久徳が一番だろう。好位は決して譲らないはずで、別線に仕掛ける前に仕掛ければチャンスはありそうで、コース取り巧みな村上博幸の出番も十分にあるだろう。

細川和輝記者

2023年8月30日 16時30分

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