北井佑季が第75回高松宮記念杯を制す ~岸和田競輪場~

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北井佑季
表彰式で優勝カップを手にする北井選手
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バランスを崩しながらもハンドルを目いっぱい投げてゴール
たゆまぬ努力とラインの結束力でG1初制覇を達成

 6月16日(日)に岸和田競輪場で行われた第75回高松宮記念杯は北井佑季(神奈川119期)が同県3車の結束力で見事に他地区を撃破。先頭で奮闘した郡司浩平の思いを受け取り、3番手を固めてくれた和田真久留の思いを背中で感じながらゴール線目掛けて力いっぱい踏み込んでG1初タイトルを手にした。
 
 号砲とともに飛び出したのは郡司浩平で北井佑季、和田真久留が続き、神奈川勢が正攻法に構える。中団には新山響平-桑原大志のラインが入り、単騎の小林泰正が6番手。脇本雄太-古性優作-南修二の近畿勢は後ろ攻めになった。レースが動いたのは赤板過ぎ。郡司は1コーナーから脇本の仕掛けに合わせて一気に踏み込んでペースを上げる。脇本は外を踏み続けるが、最終ホーム前に外に浮く。脇本の反撃を封じた神奈川勢だが、今度は新山が巻き返す。北井は新山を1センターで外に振って勢いを止めると、2コーナーの下りから自力に転じて前に踏む。北井は追走した和田や切り替えて内のコースを強襲してきた古性の追撃を振り切って先頭でゴール線を駆け抜けた。

【北井 佑季(1着)】
「本当に獲りたい獲りたいと思って臨んだ宮杯でしたし、自分の中でも獲れると信じて臨んだ宮杯だったので獲れて良かったです。車番的には一番スタート(の位置を)選ぶのは不利な車番だったので取れた位置から仕掛けるっていう感じでした。前を取れてカマされることなく、脇本さんに出られたらなかなかチャンスはないと思うので、(郡司が)いいペースで踏んでいってくれました。もう何が何でもっていう気持ちを背中から感じましたし、後ろについていて熱い気持ちを感じました。脇本さんが来るのが見えていて、外にフワッと浮いた状態になっていて古性さんが降りてきて。(新山が)踏んでくるのも見えたので、そこで包まれてもと思って1コーナー張りながら出かけていく感じになりました。前の郡司さんの思いだったり、三番手についている和田真久留さんの思いだったり、それ以外の同県の仲間の思いだったりを感じながら。自分で精いっぱいできる走りで踏み切ろうと考えていました。ちょっと外線を外すような形になってしまって、真久留さんが内を締めてくれているのもわかったので、隙があれば入ってくる選手も多いですしいるのかなって。ゴール線目掛けてハンドル投げてガシャンとなってよくわからなかったですけど、最後まで必死に走っただけでしたね。自分の力だけではもちろん獲れなかったですし、みんなの支えがあって、なおかつ競輪界のお客さんからも盛り立ててもらっているのがわかったのでそういう想いがあってつかみ取れたのかなって。(一番そばで支えてくれた師匠の高木隆弘に)本当に感謝の想いというか、ピストに乗れないころから1から教えてもらって、師匠がいたから今の人生があるので、獲って欲しいと思っていたのは師匠だと思いますし、その思いにまず一つ応えられて安心しているのと、しっかり感謝の思いも伝えたい」

細川和輝記者

2024年6月16日 18時29分

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