たび重なる窮地を脱する

　2022年1月16日(日)、東日本発祥73周年「倉茂記念杯」の開催2日目が大宮競輪場で行われ、二次予選のメインレースで地元の平原康多(埼玉・87期)が窮地を脱して1着をつかんだ。

　平原視点で見たレースは目標の森田優弥が最終の1コーナー付近で金成和幸と接触して車体故障。原口昌平にからまれて外に浮かされるも、内に入りこんで2コーナー過ぎにようやく体勢を立て直す。原口がバックで仕掛けると、追う形から外を踏み込んだ。直線でも渡部幸訓にからまれたが、激しい体と体のぶつかり合いを制して１着でゴール線を駆け抜けた。

　たび重なる窮地を脱した平原に対して大宮競輪実況アナウンサーも「平原、ハンパないって」と、うなったレースだった。

　「(森田の車体故障と)一緒に転ぶと思った。（落車しないで）まずはそこが良かった。前回（立川記念の二次予選）もそんな感じになってしまったので。タイミングを見ながらでしたけど、踏み勝てて良かった。無我夢中だったのでわからなかったですけどね。4回くらいこけそうになったし、あの展開で１着を取れるとは思わなかった。10年に1回くらいこういうことがあるんですよ」と激闘のレースを振り返った。

　今日の勝利で、大宮では一昨年の二次予選から負け知らずの９連勝。苦難を乗り越えた地元のスーパースターが明日の準決勝でもファンの声援に応えるレースを見せる。

• 選手詳細データ

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  平原康多 選手埼玉・87期