古性優作の二次予選 ~高松競輪場~

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古性優作
地元勢に託された準決でも結果を出す
松浦のような力勝負の思惑が…

 高松競輪場で開催されている開設71周年記念「玉藻杯争覇戦(G3)」は、1月28日の2日目に二次予選で勝ち上がりが争われた。佐藤慎太郎(2日目9R)、宿口陽一(同10R)、松浦悠士(同11R)とS級S班が順当に準決にコマを進めるなかで、12レースの古性優作(大阪・100期・SS)も6番手まくりで力を見せた。

 「こんなことは初めてです。冷静じゃなかった。(GP王者の)このユニフォームを着ていて、ダサいレースだった」
 『弘法にも筆の誤り』。そんな言葉が浮かぶ古性の二次予選だった。先に切って出た山本直が中団を確保すると、古性はあろうことか中四国勢3番手の大崎飛雄馬と6番手で併走。力でその位置を奪って、まくりで勝ち切ったものの古性らしからぬ組み立てだった。
 「しっかりと後ろまで引いて、(そこから仕掛けて)自分がバックを取れるようにと思ってました。そしたら(松尾勇吾と大崎の車番を間違えて、)粘る必要のないところで粘ってしまった。そのあとに気づいたけど遅かった。あの位置を取った段階で結構、しんどかった。届くかどうかわからないけど、踏まないと村田(雅一)さんもいるんで。申し訳なかったです」
 たゆまぬ努力と1つ、1つの積み重ねで、今の古性がある。単騎でも臆することなく最終2コーナーからまくって獲ったグランプリもその結晶の1つ。それだけに古性にとっては“男を下げる”ような2日目の二次予選だったが、単騎の松尾と大崎の車番を取り違えたのであれば納得はできる。
 「自分がしたいレースを(11レースで)松浦(悠士)がして、自分もあのイメージしかなかった。力勝負しようと思ってた。最低でも松浦みたいなレースをしないと」
 村田と2車でもカマシの思惑だった古性は、こう振り返って反省しきり。ただ、あの展開でも勝ち切ったように、前回の和歌山記念より確実に状態はアップしている。
 「グランプリの前に体調を崩した。体調を崩したりでもしないと(練習を)休むってことはない。(その影響が)和歌山できて、そのあとのトレーニングがいま(いい形で)出ているんだ思います」
 今シリーズはS級S班が4人参戦。2日目にメインを務めた以上、3日目の準決も12レースでトリを務める。近畿地区としては一人ながらも、池田憲昭、原誠宏の地元勢と連係。ここは、古性らしい“漢”の走りで、ラインでのファイナル進出を決める。

竹内祥郎記者

2022年1月28日 20時19分

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