北井佑季が圧巻の逃げ切り ~小田原記念~

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北井佑季
二予以降の戦い方にも注目だ
「成長した姿を見せたい」

 小田原競輪場開設74周年記念『北条早雲杯争奪戦』は初日が終了。圧巻だったのは一次予選11レース。地元の北井佑季(神奈川・119期)が誘導が退避する残り2周半から突っ張り先行。誰も前に出させずにそのまま逃げ切りを決めた。

 突っ張られた磯川勝裕も、すんなりと下げたわけではない。抵抗をしっかりと突っ張り切って、影をも踏ませぬ逃走劇。打鍾過ぎに踏み上げてからは、ゴールまで一切スピードが落ちることはなかった。
 「車番的に想定通りの並びで突っ張りも頭に入れていましたし、相手の押え方で結果的に突っ張りになった。(磯川が)どこまで踏んでくるかなと考えたけど、突っ張り切れると分かってからはペースに入れて。走ってる最中は風も感じず、良い感じのペースで踏めたので感覚としては良い」

 番手に付いた福田知也が「全く抜けなかった」と息を切らして話したように、北井の強さが際立った。昨年の小田原記念は準決勝で敗退と悔しい思いもした。ビッグレースを経験し、さらに強くなった姿を、小田原のファンに見せるつもりだ。
 「去年は決勝に行けなかったっていうのがあるので。成長した姿を見せたいなって気持ちはあります。33なら基本は2周半を逃げるつもりでいますけど、上位に行けば切り方のうまい選手もいる。そういう時に、『出られる』んじゃなくて、『出させて』から立て直せるように。柔軟に考えて走れればって思ってます」
 2周半の突っ張り先行は大きな武器。そして突っ張り先行があると相手に思わせることはさらに大きな武器。地元の発進役だけで終わるもりは、さらさらない。

熊谷洋祐記者

2023年4月13日 19時17分

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