鈴木竜が絆の力でV
グランプリシリーズ(平塚競輪場)2日目の12月29日に、「ヤンググランプリ2017(G2)」が行われた。激戦の大一番は吉田マークの鈴木が追い込んでV。若手の頂点に立ち、優勝賞金505万円(副賞含む)を手にした。
吉田とは同期同県の先輩、後輩の間柄、そして一番近いライバル。昨年大会ではラインを組むことのなかった2人だが、今年の大一番で鈴木は吉田に前を託した。エリート集団の107期。その中でも実力者の2人が力を合わせれば、別線は太刀打ちできなかった。苦しみ抜いた一年間。それでも、最後は笑顔で終わった。
「(吉田)拓矢は冷静に走ってくれたし、いいレースでした。自分はもっとやれることがあったかなと思う。本当にいい関係かなと思います。今年は成績も伴わないし、やってきたトレーニングもすぐに結果が出なくて。もどかしかった。拓矢のおかげで、最後にこうやって締めくくれてよかったです」
絆の力で手にした勝利。レース後は何度も吉田への感謝の言葉を繰り返した。次の連係は、さらなる高みで。この優勝を追い風にして、今後の邁進を誓った。
「次は(吉田の)前で頑張れるように。そのためにはG1に出ないことには。G1を獲りたいって気持ちはありますし、その前に記念なりG2なりも、しっかり決勝にコンスタントにあがって。優勝狙える位置まではいたいです」
太田は狙い通りのポジションから仕掛けるも、あと一歩及ばず準V。
「あの位置(3番手)を取れたら勝ちだと思っていました。いったと思ったんですけどね。内から鈴木さんが来て。寄ってこられて、あれでフラフラになってしまった。止まった感じはなかったけど、車輪は負けているなと。力は出し切れたし、来年(のYGP)は、運が向いてくれれば優勝できるかな」
堀内は、直線で最内のコースを踏むも3着まで。
「先輩たちのアドバイスで内に行こうと。(2センターで内)コースが空いて、チャンスと思ったら鈴木君が降りてきて。そこで、バックを踏んでしまいました。鈴木君が外を行ってくれれば…」
吉田は大一番でも持ち味の先行勝負。鈴木をVに導くも、8着に終わり眉をひそめる。
「残れるように駆けたんですけど、あれで残れていないのは力不足です。(あっ旋がない1月に合宿などにいき)次は力を付けた姿を見せられるように」