中本匠栄が共同通信社杯を制覇 ~伊東競輪場~

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中本匠栄
表彰式で優勝トロフィーを受け取った中本匠栄選手
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中本匠栄
内を締めながら懸命にハンドルを投げたゴール写真(6番車)
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高木真備
表彰式で賞金ボードを掲げる高木真備選手
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高木真備
逃げ粘る梅川選手を外から鋭く差し切ったゴール写真(3番車)
嫌なイメージを払拭するG2初制覇

 伊東競輪場で開催された第36回共同通信社杯は9月21日、最終12Rで決勝戦が行われ、中本匠栄(熊本・97期)が優勝した。中本は記念で優勝する前にG2のタイトルを奪取。山田英明(佐賀・89期)の失格による繰り上がりで素直に喜べない優勝となったが、3年前に頸椎骨折の大怪我を負ったバンクで大仕事をやってのけた。

 レースは九州の先頭を任された山崎賢人(長崎・111期)が正攻法から突っ張り先行。打鐘前からは脇本雄太(福井・94期)が叩きに来るが、山崎がこれを出させない。間髪入れず松浦悠士(広島・98期)も仕掛けたが、山田英明が番手まくりで応戦。その上をまくって来た新田祐大(福島・90期)を山田がけん制すると、新田を追っていた吉澤純平(101期)があおりを受けて落車してしまう。山田は先頭でゴールを駆け抜けたが失格の判定。山田マークの中本が繰り上がりでの優勝となった。

 「率直にヒデ(山田)さんが失格したので残念っていうのが一番ですね。今日は3番手回りだったのでヒデさんのサポートをって考えていたので。レースが終わってからヒデさんと話して九州ラインとして一番いいレースの形には持って行けたのかなって。3年前にここで5番目の頸椎を骨折してて。ここに来るまでケガのイメージが強くて、苦手なイメージでした。正直、走りたくないなって気持ちもあったんですけど、せっかく共同杯を走れるチャンスをいただいたので。(優勝の喜びをまずは)家族に知らせたいですね。あとはお世話になっている練習グループの先輩達ですね。助けられっぱなしなので。しっかりと脚力を戻してまたヒデさんに前を任せてもらえるように頑張っていきたいです」

 なお最終日9レースに行われた『ガールズケイリンコレクション2020伊東温泉シリーズ』は高木真備(東京・106期)が7月に行われたガールズケイリンフェスティバルに続き特別レースを制した。
 
 最後方の位置から動いた鈴木美教(静岡・112期)が高木真備の外で止まると、石井貴子(千葉・106期)がその外を上昇して打鐘で先頭に踊り出る。正攻法に構えた梅川風子(東京・112期)は鈴木と石井貴の間をすり抜けて打鐘過ぎ4コーナーからカマシを敢行。この仕掛けにうまく追い上げる形になった高木が最終2センターから外を一気に踏み込んで直線抜け出した。
 
 「行けるところがあれば、仕掛けるつもりでいました。(打鐘の)4コーナーで仕掛けた時、ちょうど番手に入れたので追い込みに変えました。梅川さんがSっていうのが想定外だったけど、冷静にできたと思います。(2番手に入ったあとは)脚を溜めて最後の4コーナーまで待とうと思ってた。しっかり脚を溜めることができたので、最後伸びて良かった。(現在、賞金ランキングは1位だが)年末に(ガールズグランプリで)優勝しないと今年の賞金女王になれないので、今はあんまり気にしていません」

永岡孝史記者

2020年9月21日 16時45分

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