和田真久留が落車を乗り越え1勝 ~小田原記念~

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和田真久留
落車後の一走を乗り越えて安堵の表情
北井佑を差し切る

 小田原競輪開設73周年記念『北条早雲杯争奪戦』は26日に2日目が行われた。二次予選8レースでは、初日に落車した和田真久留(神奈川・99期)が北井佑季(神奈川・119期)を差し切って1着をつかんだ。

 初日特選でまさかの落車。そのレース後に会見場に現れ「痛いけど気合で頑張る」と言った表情には、悲壮感すら漂わせていた。だが、大事な地元記念を走るからには結果が求められる。北井を交わしてワンツーの車券が2車単1番人気に推されていたように、ファンの期待も大きかった。レースは、北井が残り2周半から突っ張り先行。車間を切って別線をけん制した和田が、直線で鋭く差し切って地元ラインで上位を独占した。
 「正直、自分の体じゃないみたいなところはありました。落車した次の日に走るのは、競輪人生で初めてだと思う。擦過傷と(自転車の)パーツが壊れたのが痛いけど、あとは気持ちですね。でも、セッティングをすぐ元に戻せたのが大きい。過ごし方が分からなかったけど、やるだけなので」
 当大会には昨年体調不良で出場できなかった悔しさもある。それを晴らすためにも、今は痛みを押し殺して全力を尽くすだけだ。
 「結構不安でしたよ。自力選手は基本的に落車したら走らないんじゃないですか。自分だって、平塚、小田原、川崎じゃない限りは欠場していたと思う。転んだ瞬間、(去年の欠場の)次はこれかって思いましたよ。でも、周りに助けられた。今日よりもマイナスにはならないと思う。出来る限りケアをします」
 正念場の準決勝は11レースに出走。深谷知広(静岡・96期)の踏み出しに、全神経を集中させる。

熊谷洋祐記者

2022年8月26日 18時53分

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