清水裕友が『よさこい賞争覇戦』の初日特選を制す ~高知競輪場~

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清水裕友
冷静な立ち回りで初日特選を制して2日目以降に弾み
思った以上の自転車の伸びに納得の表情を浮かべる

 4月11日(木)にシリーズ初日を迎えた開設74周年記念『よさこい賞争覇戦』の初日特選は初手から中団となる4番手の位置確保に成功した清水裕友(105期・山口)が最終2センターから外を一気に踏み込んで直線で鮮やかな強襲劇。2日目以降に弾みをつける白星を手にした。
 
 レースは号砲とともに大外枠の佐々木豪が勢いよく飛び出したが、1番車の清水裕友、2番車の佐藤慎太郎もしっかりと前に出る形となり、S取りに成功した佐藤慎太郎が新山響平を迎え入れて北日本ラインが正攻法に構える。清水は単騎勢に入られることなく4番手を確保して、前を任された南修二とともにじっくりと構える。その後ろに単騎の深谷知広が位置を取り、佐々木豪に任された犬伏湧也は7番手となり、単騎の坂井洋が最後方となって周回を重ねる。そのまま打鐘を迎えても7番手の犬伏に動きはなく、ジワリと開け始めていた車間を詰める勢いで打鐘過ぎ2センターから反撃を開始。誘導員との車間を空けて待ち構えていた新山が犬伏の気配を察知して踏み込むと、最終1コーナーで番手の山崎芳仁が大きく外を張って四国ラインをけん制する。犬伏が不発と判断した佐々木豪が最終バック付近から自力に転じようと踏み込むものの、思うように自転車が進まない。最終3コーナーまで前団の様子を冷静に見極めていた清水が最終2センターから大外を一気に踏み込み、前団をまとめてのみ込んだ。

 「(新山と犬伏の)どっちが前でも中団からと思ってました。犬伏が動かなかったんで、カマシだろうなと。(自分は)ずっと被ってて、引いたら入られそうだったし難しかった。犬伏が出切れば、そこにスイッチしてまくりにいこうかなとは思ってた。高知のあのコースは届くイメージがなかったんで、2着か、3着かなって感覚だった。それでアタマまで届いてるなら悪くないです」

 前回取手のウィナーズカップを振り返り、自身の仕上がりに物足りなさを感じていた清水裕友であったが、直前に行った小倉での練習の成果が出た様子で、自転車の進みも抜群だった。
二次予選は積極的な梁島邦友や新村穣らもいるが、別線の動きをアテにすることなく迫力満点の仕掛けで別線を圧倒する。

細川和輝記者

2024年4月11日 19時26分

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