深谷知広が力勝負 ~小田原競輪場~

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深谷知広
初日特選は松井宏佑と別線の先行策で魅せて守澤太志とワンツー
頼れる南関の顔

 8月26日に小田原競輪場で始まった開設72周年記念「北条早雲杯争奪戦(G3)」は初日が行われ、メインの特選では地元の松井宏佑と別線での勝負になった深谷知広(静岡・96期・S1)の2人によるデッドヒートが展開された。早期追い抜きの失格ラインとなる青板のバックを過ぎても、前受けを余儀なくされた深谷の視界に松井の姿が入ってこない。
 「押さえに来ないんで、ナメられたもんだなと(笑)。自分のなかでは松井を合わせにいったんですけど、松井も強かった」
 静岡に移籍した深谷にとって、松井は同地区の後輩であり、ナショナルチームでの後輩。深谷は息を整えながら、松井をたたえた。
 一度は松井に出られた深谷は、3番手で清水裕友の上昇を阻んで、最終ホームで主導権を奪取。松井を沈めて、同期の守澤太志とのワンツーを遂げた。結果的には、深谷の強さがより際立った。
 「深谷さんがめっちゃくちゃ強かった。見せ場もなくて申し訳なかったです。もっと抵抗できれば良かったけど、すんなり行かれてしまった」と、現状での力差を痛感した松井は肩を落とした。
 「本来なら(南関地区で)松井の後ろを走るべきだけど、自分自身まだ自力でやりたいんで、わがままを言わせてもらって別線になった」
 前検日に松井との別線の経緯をこう語った深谷が、役者の違いを見せた格好だ。2日目の二次予選は別々のレース(松井は8レース)になり、9レースに登場する深谷は、今度は鈴木裕、近藤俊明との連係。すっかり南関の顔として定着した深谷は、二次予選クリアは当然ながら、地元の近藤まで連れ込むことがテーマになる。

竹内祥郎記者

2021年8月26日 19時31分

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