苦境に立ち向かう深谷知広 ~佐世保記念~

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深谷知広
今年最後の開催で全てを出し切る覚悟だ
過密日程の心境を吐露

 佐世保競輪開設71周年記念『九十九島賞争奪戦』は24日(金)に2日目が終了した。準決勝10Rは深谷知広(静岡・96期)が2着。番手の佐々木雄一に微差交わされて2着だったが、カマシでレースを掌握した。
 深谷は伊東記念から中2日での参戦。しかも、伊東記念の前には10日~13日の日程で全日本トラック選手権に参加しており、超過密日程をこなしている真っ最中だ。前検日には「疲れはあるけど、気合で頑張ります」と話していたが、初日特選は後方不発で大敗。そこからの立て直しを狙った2日目は、高速カマシで別線を一網打尽にした。「いくべき場所で踏み込めたし、良かったと思う」と振り返った。

 疲れがないわけがない。ただ、苦しいその状況の中だからこそ、考え方に変化があったようだ。
 「初日は、ずっとなんとかして疲れを取りたいと思ってしまって、気持ちが前を向いていなかった。でも、もう疲れがあるのは仕方ない。どうやったら前に進めるか、そういう意識に切り替えられた。疲れは取れないし、そこに関しては良い意味で諦められた。もうやるしかないので。準決に向けて、自分の体と向き合って、リカバリーと準備をしたい」
 身体の疲労はピークかもしれない。ただ、精神面で吹っ切れた深谷がレースで出し惜しみをすることはない。

熊谷洋祐記者

2021年12月24日 19時01分

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