オールドルーキー皿屋豊が躍動!! ~玉野競輪場~

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皿屋豊
2予Aの走りを自信に準決突破へ挑む
吉田敏洋を唸らせる会心のまくり

 3月5日(木)から玉野競輪場を舞台に幕を開けた『瀬戸の王子杯争奪戦』は2日目までの日程が終了。売り上げは初日を少しだけ上回る3億9398万9300円となったが、2次予選Aの11Rで皿屋豊(111期・三重)が会心の走りでS班の郡司浩平を破り見事に勝利を手にした。

 レースは後ろ攻めを選択した隅田洋介が赤板手前から上昇し、正攻法に構えていた郡司浩平が誘導員との車間を空けて待ち構える。島川将貴が隅田を叩いて打鐘手前で先頭に立ったが、迷わず車を外に持ち出した皿屋豊が一気にスパート。島川が慌てて踏み込むと3番手にいた隅田は踏み遅れてしまい、皿屋は冷静に3番手に降りて隊列が一本棒となって最終ホーム。後方8番手に置かれた郡司が最終1コーナーから巻き返しに出たが、2コーナー手前で早くも車を外に持ち出していた皿屋が逃げる島川を軽々とまくり、番手から詰め寄る吉田敏洋、後方からまくる郡司を共に力強く振り切った。
 
 「あの展開になったら島川君と力勝負だと思って覚悟して外に持ち出したんですけど、(3番手が)空いていたのが見えたので。ペースが緩めばあそこからのカマシも考えていましたし、色々とバリエーションを考えて走りました。今までなら猪みたいに前だけ見て走っていましたけど、冷静に内を見て反応できた。まさか自分が1着とは(笑)。1着を意識し過ぎて走るとレースが小さくなってしまうので勝ち上がりを考えて走った結果ですね。S班に勝てたことは孫の代まで語り継ぎたい(笑)」
 
 今回が皿屋と初連係だった吉田敏洋はその強さを語る。
 「いい意味で落ち着いていましたね。もちろん郡司も気になってましたけど、抜いたと思ったのに(苦笑)。でもまくりに行った2コーナーからゴールまで全くスピードが落ちていないからね。本気で強かった。頼もしい限りですね」

 S班を打ち破った2予の走りを自信に挑む準決11Rは8連勝中の浅井康太とのタッグでさらなる期待が高まる。

 「今年の目標はF1の優勝と記念の決勝に乗ること。浅井さんとは過去に2回連係してワンツーもある。でも別府記念の準決は自分が逃げて浅井さんだけ決勝に乗って自分は沈んでしまった。今度こそ2人で決勝に乗りたいので、しっかりと覚悟を決めてしっかりと頑張りたい」

細川和輝記者

2020年3月6日 18時53分

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